治療方針

■ 2種類の治療

清水歯科で行う治療には2種類あります。

ひとつは、虫歯を削ったり、歯石を取ったりという目に見える治療。

もうひとつは、患者さんの悩みを解決し、気持ちを楽にする、目に見えない治療。気持ちや意思決定のサポートをすることも歯科医師の大切な役割であり、治療のひとつです。

● 目に見える治療

できるだけ痛みがなく、できるだけ快適に、できるだけ長持ちする歯科治療を、効率よく行うことをお約束します。

そのために必要な知識は、継続して勉強会に参加することで、そのために必要な技術は、定期的なトレーニングで維持・向上させています。

確実な治療をお約束しますが、目に見える治療にはリスクがあることも説明しなくてはなりません。治療を受けると、病気が治る可能性が高まります。病気を持っていることのリスクを下げることができますが、それは「100%」や「必ず」ではないということ。

例えば、風邪薬を飲むとき、を考えてみます。

単純な風邪ならば、薬を飲まずに寝ているよりも、薬を飲めば回復することが多いと思います。しかし、中には薬が効かない場合があるかも知れません。また、薬を服用すると、副作用があるかも知れません。もしかしたら、副作用でお腹を壊してしまうかも。

この場合、最高の結果は、薬が効いて副作用もなく風邪が治ること。最悪の結果は、薬が効かず風邪が治らない上、副作用でお腹も壊してしまうこと。

歯科でも同じように、治療を受けることは、病気が治る可能性だけじゃなく、治らない可能性もあります。それに加えて、様々なリスク・副作用があります。(丁寧な技術で最良と思われる治療をしても。) 反対に、治療を受けないこと、病気を放置することにもリスクがあります。

病気が治る可能性 > 治療を受けるリスク・副作用 を、目に見える治療と呼びます。

● 目に見えない治療

「歯周病になってないかしら?」 「虫歯を放置してしまったけど大丈夫?」 「アレルギーが心配」 患者さんは様々な不安を抱えて来院されます。

検査のデータと、患者さんが教えてくれた症状を照らし合わせると、私たち歯科医師には、 未来のお口の中が少しだけ見えるようになります。そうすると、「歯周病の傾向がありますから、少し積極的に治療しましょう」 「虫歯にはなってますが、進 行性でないから焦らなくて大丈夫ですよ。」 不安を乗り越え、次のステップを踏み出すことで、病気に対して少し前向きに考えることができます。

そして、このような会話の中から、患者さんは治療するリスク、治療しないリスクを自然と 感じ取っていくことができると思います。治療を選んでも、治療をしないことを選んでも大丈夫です。どちらも間違いではありません。将来、後悔しないよう に、納得して意思決定をすることが、私たちにとっても重要なことです。

悩み・不安を解決し、決定をお手伝いしてあげること。それらを通して、患者さんの気持ちを楽にしてあげること。目には見えませんが、もうひとつの大切な治療です。