虫歯について

chart-cavity虫歯は、①虫歯菌が砂糖を分解して酸を作り、②歯を溶かしてしまう病気です。 一度虫歯になった歯を生涯維持するのは、考える以上に難しいことです。

また、虫歯治療は、一度治したら終わりではありません。 材料にごとに平均耐用年数があり、将来、再治療が必要になることがあります。 虫歯には様々な治療法がありますから、歯科医師と相談し、自分で納得した治療法を選ぶことが大切です。

虫歯の治療で大切なことは、つめもの・かぶせものを装着した後です。 ご家庭での歯磨きと歯科医院での定期的な検査・調整・クリーニングを続けること。 そうすることで、治療した歯の寿命を延ばすことが出来ます。 つまり、虫歯の再発を予防し、病気の進行を遅らせることになります。


  虫歯についてcaries 2

み なさんは、虫歯と聞くとどのようなイメージを持つでしょうか? 痛い・黒い・しみる・欠けた… 考えたくない言葉が並びますね。

ここでは、清水歯科で行う虫歯の診断と治療法についてご紹介します。 このページは、ちょっと長くなります。 しかし、一生自分の歯で過ごすためには、「虫歯にならない」「治した虫歯を再発させない」と言うのはとても大切なことですから、しっかり正しい知識を身に つけましょう!

日本人が歯を失う 32.4%は「虫歯」が原因です。(*1) 虫歯になってしまったら歯科医院に行ってきちんと治す。 これはとても大切です。しかし、もっと大切なのは、 なぜ虫歯になってしまったのか? 虫歯が再発しないようにするにはどうするか? をきちんと理解して、将来起こる虫歯から歯を守ることです。

(*1) 平成17年 永久歯の抜歯原因調査


そもそも「むし歯」とは何ですか?

虫歯とは、固いはずの歯が軟らかくなってしまう病気です。 歯が軟らかくなる。ただそれだけです。

歯が欠ける、冷たい物がしみると言うのは、実は別のお話です。 「虫歯で歯が欠けた」と言うのは、 虫歯で歯が軟らかくなった部分に食べ物をかんでチカラが加わったために欠けたと言うことで、 「虫歯で冷たい物がしみる」と言うのは、 虫歯で歯が軟らかくなった部分が欠けて、冷たい物が触れるとしみる痛みを感じます。

つまり、かむチカラが加わらない部分や、冷たい物が触れない場所の虫歯は、 虫歯が大きくなっても症状が出ない。と言 うことです。 「痛くないのに虫歯と言われた」 と言うことが良くありますが、 歯科医師は、お口の中やレントゲン写真を見て、歯が軟らかくなってしまった部分を見つけ出し、 「虫歯がある」と診断しています。

「痛みがないから治さなくていいんじゃないの」と考えてしまいがちですが、 痛みが出たり、歯が欠けるほどの大きな虫歯というのは、虫歯がかなり進んだ状態です。 そうなると、短期間は、詰めたり神経を取ったりして歯を残すことができても、 10年・20年・30年後の未来を考えた場合、 歯を残せないほどに悪くなっていることがありますから注意しないといけません。


なぜ「虫歯」になりますか?caries 3

虫歯になると、なぜ歯が軟かくなってしまうのでしょうか?

それは、虫歯菌(ばい菌)のしわざです。虫歯菌は、お口の中にいます。ひとつの虫歯菌はとても小さいので目で見ることはできませんが、少し集まってくると 目で見ることができます。それが右の写真です。この虫歯菌の集まりをプラークと呼びます。

私たちは、毎日お砂糖(糖分)をとります。お菓子や甘い物が好きな方は、お菓子を食べない人より糖分をとります。ペットボトルの甘い飲み物が好きな方も多く糖分をとります。

虫歯菌は、私たちがお口の中に入れた砂糖を一緒に食べています。そして、食べたお砂糖を分解して「酸」を作ります。 その酸が、歯を溶かし、軟らかくしてしまいます。


 

 虫歯は、すぐに治さないとダメですか?

虫 歯には、進行性のものと、進行性ではないもの、があります。

虫歯が小さく、歯の表面だけ(エナメル質のみ)の場合で、 さらにそのむし歯が進行性ではない場合は、すぐに治さなくても良いかも知れません。 レントゲン写真と精密な検査できちんと診断することが大切です。

しかし、歯の中(象牙質)まで虫歯菌が入ってしまうと、 虫歯の進行を止めるのが難しくなりますから、 治療をして、歯の中に入ってしまった虫歯菌を取り除かなくてはいけません。


 

 虫歯を予防するためにcaries 1

虫歯菌(プラーク)が、お砂糖を食べて酸を作り、を軟らかくする。 つまり、プラーク ・ お砂糖 ・ 歯  をコントロールできれば、 虫歯になるのを防ぐことができます。

プラーク をコントロール
歯の表面に虫歯菌(プラーク)がつかなければむし歯にはなりません。 歯ブラシ・歯間ブラシ・デンタルフロスを使ってプラークを歯の表面から取り除くことは 虫歯予防の第1歩です。歯科医院で、みがき残しの場所を教えてもらい、 おうちで根気強く歯みがきを練習しましょう。

お砂糖 をコントロール
もし歯の表面に虫歯菌(プラーク)がついていても、 お砂糖がなければ、酸を作ることができないので虫歯にはなりません。 しかし、人間はお砂糖を食べずに生きていくとはできませんから、 食べないと言うわけにはいきませんが、 朝から夜までずっと甘いものを食べている人は、どんどん歯が軟らかくなってしまいます。

歯をコントロール
もし虫歯菌が酸を作っても、酸で歯が溶けなければむし歯にはなりません。 フッ素が虫歯に効く。と言うのは、歯を強くし、酸で溶かされにくくするためです。 はえたばかりの歯は、子供の歯・大人の歯に関係なく、酸に弱い状態です。 そのときのフッ素塗布は特に有効です。 歯科医院に相談して、必要ならばフッ素を塗ってもらい、歯を強くしましょう。

虫歯を治療すれば、治療した材料は歯の一部になります。 治療を受けるときは、なるべく虫歯の再発が少ない材料を選ぶのも、 虫歯を再発させないポイントです。


清水歯科で行っている、虫歯の診断と治療の基準

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