歯周病は、お口の中にいる歯周病菌の毒で歯を支える骨が溶ける病気です。数十年かけてゆっくり進行し、最終的に歯を失う原因となります。7割~9割 の日本人が歯周病と言われているにもかかわらず、痛みなどの自覚症状がないため、検査で見つかっても、治療を受けない方もいます。痛みが出たときには重度 に進んでいて、治療が困難な厄介な病気です。
厄介な病気ではありますが、約90%の歯周病は予防可能だとも言われます。まずは、歯周病という病気を知ることが大事です。
歯周病は生活習慣病です。糖尿病などと同じく一度の治療では完治しない病気です。「お家での歯磨き」と「歯科医院でのメインテナンス」で、歯ぐきの 腫れがない状態を生涯維持することが大切です。そうすることで、やっと歯周病から歯を守ることができます。歯周病の特徴を良く理解した歯科医師と長く付き 合えること、また患者さん自身もよく理解することが、歯周病から歯を守ることになります。
● 歯周病治療の流れ
① ベーシック・トリートメント(基本治療)
- 歯周ポケット検査 1回目
- 表面の歯石取り
- 歯磨き指導(歯ブラシ・フロス・歯間ブラシ・タフトブラシ)
- かみ合わせの調整
- 動きの大きい歯の固定
- 歯周ポケット検査 2回目
② ベーシック・トリートメント2(基本治療2)
- ルートプレーニング (最大6ブロック、6回)
- 歯周ポケット検査 3回目
③ 歯周外科手術(アドバンスド・トリートメント)(基本治療で治らない場合)
- フラップ手術
- 歯周組織再生手術
- 歯肉移植手術
④ 再発、進行防止のメインテナンスへ